外科手術や薬物療法は、
物理的な身体に対して直接働きかける治療法です。
即効性はありますが、
後々の後遺症のリスクや、
免疫力を下げてしまう可能性があり、
身体への負担も大きいものです。
癌を切除したのはいいものの、
再発に対する不安を抱えている方も多く、
実際に再発される方もいらっしゃいます。
多くの患者様を抱えるドクターだけでは、
外科手術や薬物療法などの化学療法後の、
退院後の患者様のケアまでは行き届かないのです。
- まずは化学療法だけに頼ると何故まずいのかを理解し
- どのように自分で病気に対してケアしていけばいいのか
をお話ししていきたいと思います。
生命とは何かを理解する
まず私たち人間は、
物質の世界と心の世界の両方にまたがった存在であるということを理解して欲しいのです。
そこを理解して初めて物理的なアプローチだけで治療を施しても、
心の状態が身体状態に影響を及ぼすので、
また癌が再発したり、
病気が再発したりするということを理解できます。
なんだか難しい話に聞こえますが、
ちゃんと理解できますのでついてきてください。
ホメオスタシス(恒常性維持機能)
生命にはホメオスタシスという機能があります。
それは現状を生き永らえようとする働きのことです。
あなたは気温が高くなると暑いと感じ、
体は汗をかきます。
汗をかくことで体温を調節しているわけです。
![](http://qiqonghealer.com/wp-content/uploads/2016/10/汗_1476195409-300x239.jpg)
この働きがまさにホメオスタシスです。
私たちは物理的な環境が変わると、
それに対応して体の環境を一定に保とうとします。
この働きがないと、
いつまでも体温は上昇するばかりで茹でダコになってしまいます。
心の状態にもホメオスタシスが働く?
実は物理的な環境に対応してホメオスタシスが働くことは有名ですが、
心の状態に対してもホメオスタシスが働くことが、
認知科学や機能脳科学などの最新科学で明らかになっています。
考えれば単純な事実なのですが、
例えば小説を読んで涙を流すということがあります。
あるいは映画を見たりして心臓がドキドキしたり、
手に汗握ったりすることです。
脳は臨場感の高い世界にリアリティーを感じるようにできています。
仮想現実であるにもかかわらず、
身体はあたかも現実で起きているかのごとく反応してしまうのです。
物理的な具体的な環境に対してもホメオスタシスは働きますし、
いま話したように、
小説の世界の臨場感を感じたり、
映画の世界にのめり込むと、
その抽象的な世界にリアリティーを感じます。
つまり抽象的な心の世界にも情報的な空間が存在し、
その情報環境に対してホメオスタシスが働くのです。
生命とは、物理空間と情報空間にまたがった存在である
であるならば、
物理的に身体を変化させたとしても、
情報空間で「自分はまだ病気である」ということに臨場感をもったままでは、
ホメオスタシスの働きによって再発してしまう可能性が出てきます。
物理的に外科手術や薬物療法を施したとしても、
本当の治癒には至らないわけです。
大事なのは、
心の状態が身体に影響を及ぼすということをはっきりと理解することです。
癌になったことがある方はわかるとは思いますが、
「なんで自分が癌に?」と思うと同時に何か自分のことや家族のこと、
あるいは自分の仕事環境や精神状態までを無意識にでも見直そうとしたはずです。
私自身も乳がんの患者様をみていましたが、
瞑想や気功に励み、
心の状態を平安に保ち、
笑顔で過ごせるように気持ちを明るく持っていくことで、
自然と腫瘍マーカーも正常値に戻るという現実を目の当たりにしたことがあります。
書店に並ぶ癌に関する本の内容も、
食生活を見直すだけでなく、
- 死への恐怖を克服する
- あらゆるものに感謝の気持ちを持つようになった
- 家族や人間関係を見直した
- 生きがいを持つようになった
など、
身体に関することはほとんど出てきません。
これの意味するところは、
病は心の状態が大きく治癒へ貢献するということです。
化学療法や外科手術だけを頼りするのではなく、
自分自身の状態を見直すことが重要であるということが理解できるかと思います。
何が起きても大丈夫、な自分を作る
結局のところ、
病気や症状という現象にとらわれず、
いかに精神衛生状態を良好に保ち、
明るく笑顔で過ごせるかがキーポイントとなります。
![](http://qiqonghealer.com/wp-content/uploads/2016/10/笑い_1476195736-300x200.jpg)
大丈夫な自分の作り方
では具体的にどのように心の状態を、
治癒が働く状態に持っていけるかを述べていきたいと思います。
いろんな方法があるのですが、
ここでは三つ紹介してみたいと思います。
あくまでも参考ですので、
結果的にいつでも大丈夫だ、
と思える心の状態を作り出せるならなんでも構いません。
旅行に行って好きなものを食べるのでもいいし、
ゲームをするのでも構いません。
大切なのは体感です。
ではいってみましょう。
① 元気で明るく健康な人と一緒に過ごす
もっとも簡単な方法としては、
物理的臨場感が高まりやすい方法がいいのです。
抽象的にポジティブになろうとしても、
なかなか難しいものです。
そこで元気で明るく健康な人を探して関係を持つということが、
一番手っ取り早い方法ではあります。
あなたの周りにも、
「この人と一緒にいると元気が出る」
という方がいらっしゃるかもしれません。
もしそのような方がいましたら、
時間を共有することをお勧めします。
このように他人に影響力を強く与える
元気で明るく健康な人は、
心の状態も明るいから身体も健康でいられるのです。
すると物理的にも情報的にも臨場感を共有してしまえば、
ホメオスタシスの働きであなた自身も健康で明るく過ごせるようになります。
もっと突っ込んで説明するならば、
ミメーシス(感染的模倣)を起こさせる力のある人と一緒に過ごすということです。
本当の意味で利他的な方は、
元気で健康で存在そのものからパワーが溢れ出しています。
そのような方をミメーシスを起こさせる力のある人と言いいます。
稀な存在かもしれませんが、
頭の片隅にでも置いておくと、
あなたの情報空間での臨場感が高まれば縁が生まれてきます。
② いつでも自分を褒める
ここで少し、
私があなたを褒めてみます。
あなたは常にベストを尽くしています。
今持てる知識と経験でもって今までの人生を選択してきました。
そしてこれからも病を克服し、
健康への確信を得て、
よりよい人生を迎えるためにこの文章を読むという選択をしています。
それは常にベストを尽くそうと、
幸せになろうという姿勢があるからです。
過去は関係なく、
これからどう生きていくかが重要です。
まずはそんな自分を褒めてあげてください。
「あなたは素晴らしい」
そしてこれからもっともっと生きがいに満ちた人生を謳歌できます。
このように他人に褒められるかのように、
自分自身で自分を褒めてみてください。
少しでも明るい気持ちを持とうと一瞬でも思ったなら、
すかさず褒めてあげるのです。
今この瞬間にあなた自身を褒めてあげてください。
「私はもっと明るく元気に生きることができる」
「よくやった!素晴らしい!」
どうかそのような気持ちを心に少しずつでもいいので染み込ませていきましょう。
うまくいくと心が軽くなります。
その体感が大事です。
そして必ず身体にも影響が出てきます。
それは以前説明したように、
生命は情報空間と物理空間をまたぐ存在であるからです。
③ セルフトークを観察する
心の状態を観察するのに一番簡単な方法は、
ある出来事が起きた時に自分は心の中で何を考えているか?
あるいは何を言っているかを観察することです。
もしも病気を克服しようとしている自分に相応しくないセルフトークをしていたら、
自分らしい言葉に表現しなおしてください。
「本当に治るのか心配だな」
というセルフトークをしてしまった時は、
「この言葉は自分らしくない。生命は自然治癒力という自己回復能力が備わっている」
「間違いなく必ず治る」
とセルフトークすることで、
心の状態を良好に保つ習慣を持ちましょう。
初めから上手にはできませんが、
セルフトークを冷静に観察し、
自分らしい言葉に置き換えてしまいましょう。
自分を褒めることと同時にできるようになると、
効果はさらに高まってきます。
まとめ
- 生命は物理空間と情報空間にまたがった存在である
- 物理的に治療をしても情報空間で病気なら意味がない
- そのためには何が起きても大丈夫!と言える自分を作る
ということでした。
後半の内容は実践が難しいものもありますが、
まずは現代医療だけでは、
本当の意味での治療にはなっていないということを理解していただければともいます。