癌・難病患者さんに実践してほしい非常識な病気の克服法

病気や心の悩みの原因は、ほとんどが自我に固執することからきています。これを「我執(がしゅう)」といいます。すべての苦しみの原因は、永遠の魂が存在する、いつまでも変わらない自我がある、という誤った考え方から生じています。

「我執」を無くすと悟りの境地になるのですが、あなたはそこまでいかなくても、病気が治ってしまうレベルで「我執」が少なくなればいいのです。とても簡単なことなのです。

重篤な疾患を抱えている方は、良い悪いは別にして自分の考え方に強くこだわっている方が多い印象です。「こうでなければいけない」「これが私のポリシーである」と自分の考えに強い愛着を持っています。

俗世間ではこだわっていることを、あたかも美学のようにポジティブなイメージで捉えている方が多いのです。しかし、本当はとてもカッコ悪いことであると思って欲しいのです。融通が利かない、こだわりや愛着を持った頑固者よりも、柔軟で余裕のある心豊かな人の方が印象としては良いはずです。印象が良いだけでなく、体の体調や精神衛生状態にも良い結果を出します。

心が柔軟であれば、一つの考えに固執することもなく、自分に必要な治療法を発見できます。また自分にあった健康法や体操法、食事法にも出会うことでしょう。治療法は一つではない、いろんな病気の治し方がこの世にはたくさん存在するということを発見できます。

この記事では、凝り固まった自我を少しでも少なくし、最終的には自我を無くすことのできるような考え方やヒントを示してみたいと思います。

自我を探そうとしてもどこにも見つからない!「無我」という真理

自我が無い、という考え方はやはり多くの人が拒んでしまう考え方なのですが、わかって欲しいのは、「自我」という概念は確かに存在します。でもそれは概念であって、現実として自我というものをあなたは指し示すことができないですよ、ということなのです。それを「自我は無い」と言っています。「自我は無い」という意味は、それは観念にすぎませんよ、ということなのです。

あなたは存在していませんよ、と言っているわけでは無いということを始めに言っておきます。

それでは「自我は無い」について説明していきます。

台風を指差しても台風を示したことにはならない

まずは自我については少し脇に置いておいて、いきなりですが、台風について考えてみましょう。

それでは問題です。「台風を指差してみてください」おそらくそう言われると、天気予報などでよくみる台風の天気図を思い浮かべながら、あなたは台風の中心を指差すこと思います。しかしそれでは台風を指差したことにはなりません。あなたが指差したところは台風の目です。強風が全くないところなのです。

実際にあなたが指差した場所の現地の人は強風を感じていませんし、場合によってはいい天気かもしれません。あなたが指差した現地の人は、台風が来たとは思っていないかもしれません。あるいは台風が過ぎ去った、と思っているかもしれませんので、その人たちにとっては台風は存在していません。

では台風の目ではなく、ちょっと横にずれた場所、まさに強風がある場所を「これが台風だ!」と指し示したとしても台風を指差したことにはなりません。なぜならば、あなたが指差した瞬間にその台風の風はまた違うところにあるからです。つまり台風を捉えようがないのです。

気圧のものすごい変化の働きを総合して「台風」と言っているだけ

台風(熱帯低気圧)が発生するには海上である必要がありますし、暖かい空気、つまり太陽エネルギーも必要です。台風が発生する原因を突き詰めると、海上の水蒸気や空気の渦、太陽なのです。では海上の水蒸気や空気の渦や太陽は台風なのでしょうか?もちろん違いますね。

あなたが常日頃使っている言葉である概念や観念は、現象に名前をつけているだけであって、現実的に見ると台風を始め、自我も捉えることができないのです。そんな捉えようがない自我がある、なんておかしな話ではないでしょうか。

10年前の自分と今の自分はまるっきり考え方が違う

もっと現実的な話をしてみましょう。

私は気功師として生活をしていますが、10年前の自分を振り返ると、まさか気功師として活動しているなんて想像していませんでした。ミュージシャンになりたくて、作詞作曲したり、路上ライブをやったりしていましたし、アルバイトに明け暮れたり、一日中ゲームをやったりしてのらりくらりの生活を送っていました。気功で人を健康にしてあげたい、など微塵も思っていませんでした。

今となってはどうでしょう。私の考えはまるっきり違います。本気で気功が医療のエースとして活躍できるポテンシャルを持っていると確信し、人々の健康には欠かせない要素であると思っています。そしてより多くの方に本当の意味での健康長寿とは何かを伝えていきたいという熱意にあふれています。10年前では想像もできなかった現実が目の前に広がっています。

人は変わるものです。

あなたは、同じような「自我」がずーっと続くと思っていませんか?そんなことはありません。末期癌の患者さんで、明日死んでしまうかもしれないような方が、翌日に全身に転移していた癌の病巣が全て綺麗になくなっていた、という話もあります。生命現象な不思議な側面ですが、心も体も刻一刻と変化しているのです。

概念としての「自我」はあるけど、実体としての「自我」はない

それでは、台風の時と同じように、自我を指差してみてください。

鼻を指差してみてもそれはもちろん鼻であり、あなたではないでしょう?電子顕微鏡でDNAを観察して、「これが私の本体です!」と自信を持って言えますか?言えないんです。自我なんて実体は、ただの妄想なんです。

よく自分探しの旅に出る、なんていって世界中を飛び回ったりしますが、見つかるわけがありません。もちろん様々な人に出会って、いろんな人の考えに触れることはとっても大切なことだと思います。でも自分は探しても見つからないのです。見つかるのは自分に関しての視点が増えるだけです。いくら自分に関しての視点が増えても、その視点自体は自分ではないのですから。

自分を説明しようとすればするほど自分から遠ざかっていく

試しに自分について語ってみましょう。お父さんとお母さんの名前はこれこれで、大学は国立大学を出て、友達は何人くらいいます、と。

でもちょっと待ってください。それはあなたについてではなくて、しゃべっている内容はお父さんのことであり、お母さんのことであり、出身大学のことであり、お友達のことですから、あなたのことは一切しゃべっていませんよね?

自我について喋ろうとすると、一切自我についてしゃべることができないという矛盾が起きてしまいます。

つまり自分なんてないんです。「無我」が真実なのです。真理なのです。自我の考えに固執したり、こだわることバカバカしいのです。

あなたは常に、自我という錯覚を妄想しているのだ、ということを理解してください。

すべての現象は常に変化していく!「無常」という真理

エントロピーの法則

先ほどは「無我」について少し難しい話をしてきました、このセクションの話はすごく簡単です。あなたの目の前に広がっている世界を観察すればすぐに分かることです。

雲を見ると一番わかりやすいかもしれません。凝り固まった雲ってありますか?そんなことはないはずです。雲は現れては消えていきます。雲は気体でできていますが、液体にもなります。固体にもなります。小学生でも理解できます。

それは、物事は常に変化しているという事実です。

熱力学では分子の秩序の度合いを表す専門用語に、「エントロピー」という言葉を用います。このエントロピーの法則を理解すると簡単に「無常」について理解できる優れものなので、少し説明していきます。

まず熱力学は、熱と物質がどのような相互作用をしているかを研究する学問です。

例えばフライパンに油を敷いて弱火で豚肉を焼くとしましょう。なかなか赤みがなくならないと思います。では火力を強くしてみましょう。するとジュージューとお肉が焼ける音量が上がり、みるみるうちにお肉の赤みが消え、香ばしい匂いが空間を漂うはずです。つまり熱は物質を変化させる作用があるのです。熱が強ければその分物質の変化は早くなっていきます。熱力学ってとっても単純で簡単でしょう?

今説明した変化の様子をエントロピーという言葉で説明しているだけなのです。エントロピーが高い状態はコンロを強火にした時に起こる現象です。エントロピーが低い状態というのはコンロを弱火にした時に起こる現象です。

100年前の今この場所の風景はまったく違う

エントロピーの法則は何もフライパンの中だけで起きている現象ではありません。すべての物質の現象に関わってきています。

熱とはエネルギーのことです。大なり小なりあなたはエネルギーに囲まれているのです。食事をとると、必ず胃腸が働いてエネルギーを使って消化吸収を行います。その時にもエネルギーを使うので熱が生まれます。食べ物の種類によりますが、あなたは体を温める食材を知っているはずです。食事をとると体が温まりますよね。これは熱エネルギーが発生したということです。生理学では特異動的作用と言ったりします。

あなたの体は原子でできています。あなたの周りにある物質も同じ原子でできています。原子をもう少し細かく見ていくと、電子や陽子、中性子といった量子の世界です。原子爆弾の原理は、この原子を構成する量子を引き剥がす時のエネルギーを利用したものです。

私は長崎県出身なのですが、原爆被害者の焼け焦げた死体や、焼け野原になった写真を幼い頃から見ています。その威力は言葉をなくすほどです。原子1個にこれほどの凄まじいポテンシャルエネルギーが含まれているのかと腰を抜かすほどです。

つまり、すべての物質にはあらゆる変化を起こす熱エネルギーの性質が備わっているということです。あなたはエントロピーが増大していくことに逆らうことはできません。死とは、エントロピー増大の法則の結果なのです。

そして、すべての物質は変化するポテンシャルを持つ熱を大なり小なり兼ね備えています。なので常に変化するのは自明の事実であります。あなたの体もいずれ滅びる無常なものでありますし、あなたの周りにある建物やビルやアパートもいずれ変化して滅びていく無常なものなのです。

また、先ほど原爆の話が出ましたが、今現在、原爆が落ちた場所や焼け野原になった長崎市内はどうなっていますか?普通に家が建って人々が生活しています。戦前と戦後では全く風景が違うのです。そんな当たり前の事実が「無常」という真理なのです。

では、「無我」と「無常」がわかったところで、どうのように生きていけばいいのかを考えていきましょう。

まぁ、楽に生きたらいいんですよ

どうしてここまで、「無常」や「無我」という、下手をすると暗い気持ちになってしまうかもしれないことを語ってきたかと言いますと、私たちは、あまりにも社会通念や、価値観、あるいは〇〇主義や〇〇教といったように、あたかもこの教えが絶対正しいんだ、というふうに洗脳されてしまっている人がほとんどだからです。しかしそのような社会通念や価値観や〇〇主義や〇〇教も「無常」です。そこからまずは脱却しないと、自由な発想や思考ができないのです。ですから「無常」と「無我」を理解して欲しいのです。

世の中の考えや物事に対する善悪などは時代によって変化しますし、美しいものや醜いものの基準も時代によって変化していきます。あなたが絶対正しいと思っていることもいずれは変化していくものです。

この世の価値観などは執着するほどのものでもないんです。

だったら、もっと自由に柔軟に生きてみたらいいんです。

世の中で起きていることに対して、眉間にしわを寄せて考える程のことでもないんです。「無常」ですからね。自分の考えに固執してこだわる必要もありません。「無我」なんですから。移ろいゆく、常に変わりゆくものに執着しても意味がありません。こだわりや執着は捨ててしまいましょう。すると心はとても自由になるんです。洗脳された心が解放されるのです。

人の評価を気にせず自分なり自己評価で生きればいい

あなただけでなく、すべての人が「無我」です。いろんな人の考えがあって、その考えも刻一刻と変化していきます。振り回される必要などないのです。医者が「あなたは余命数ヶ月です」と告げても、それは医学という何も生命のことをわかっていない狭い視野で述べていることなので気にする必要はありません。それ以上生きる人もいます。もちろん死ぬ人もいます。

生命は死に向かっています。それは誰にもわからないのです。交通事故で死ぬかもしれませんし、大災害で亡くなる方もいるかもしれません。

そんなわからないことを考えるよりは、今この瞬間、心を何者にもとらわれずに自由に生きればいいんです。笑ってみたらいいんです。生きたいように生きればいいんです。

「まあ、いいか」と一瞬一瞬リラックスする

過去を悔やんでも、未来を思い煩っても幸せを感じることはできません。あなたには「今」この瞬間しかありません。物事や自我が「無常」であり「無我」であるならば、過去や未来に目を向けても意味がありません。

今この瞬間を幸せに生きるのです。

生命にとって、「こうありたい」「こうなりたい」という希望はあっていいと思います。でもその希望に向かって行こうが行くまいが、「今」この瞬間に選択するしかありません。あなたには「今」「今」「今」「今」という積み重ねしかありません。

ですので、私はいつも「いい加減に、笑って過ごす」ことを患者さまに言います。悲しい出来事が起きても、悲しまないということではないんです。執着せずにその感覚を味わえばいいんです。笑いながら問題を解決していきます。

世界で戦争が起きていようがどうってことないんです。まぁ頭のイカれた連中がやっていることですから、私はそういうふうには生きないように心がけて今を生きるんです。普通は戦争をなくそうと躍起になることを良しとするかもしれません。でもあなたが戦争しなければいいんです。差別のない心で笑って生きていることの方が、平和運動家よりよっぽどカッコいいし、聖者の道であると思います。

どんなに遠い目的地に行こうとも、足を一歩一歩出していかなければいけません。今この瞬間に一歩を踏み出すことから始めてみましょう。

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