「気功に興味はあるけれど、なんだか怪しい気もする」
「でも本当は、気を感じてみたい」
「自分でできる気功のやり方を知りたい」
そのように感じている方は、実は少なくありません。
気功は、特別な人だけができるものではなく、初心者でも基本を押さえれば、少しずつ気を感じたり、心身を整えたりしていけるものです。大切なのは、無理に特別な感覚を得ようとすることではなく、呼吸と意識、そして体の状態を整えることです。
この記事では、気功初心者の方でも実践しやすい「気を感じる方法」と、自分でできる気功の基本的なやり方について、わかりやすくお伝えします。
気功とは何か?初心者の方にまず知ってほしい基本
気功とは、一言でいえば生命エネルギーである「気」を整え、巡らせることで、心身の状態を調整していく方法です。
この「気」は、目に見えるものではありません。しかし古くから東洋では、私たちの命を支える根本的なエネルギーとして捉えられてきました。
その大元には、太陽のエネルギーがあります。太陽があるから植物が育ち、植物を通して私たちは栄養を受け取り、また酸素の循環によって生きることができます。つまり私たちは日々、自然を通して生命エネルギーの恩恵を受けながら生きているのです。
気功は、そのエネルギーをうまく受け取り、自分の内側で調和させるための知恵だといえます。
なぜ同じように生活していても元気な人と疲れやすい人がいるのか
同じように太陽の光を浴び、同じように呼吸をし、同じように食事をしていても、疲れやすい人もいれば元気な人もいます。
気功では、その違いを気をうまく取り込めているかどうかという観点で見ます。
本来、人は自然の中にあるエネルギーを受け取る力を持っています。けれども、心や体が緊張しすぎていたり、内側が乱れていたりすると、気の巡りが悪くなり、自然治癒力も落ちやすくなります。逆に、気が巡りやすい状態であれば、心身のバランスは整いやすくなります。
つまり気功は、何か不思議な力を手に入れるためのものというより、本来持っている生命力を引き出しやすい状態に戻していく方法なのです。
気功の歴史は「体を整える知恵」から始まった
気功の源流は中国にあるとされ、古代の人々が生活の中で体を整える工夫を重ねたことから発展してきたといわれています。
湿気の多い環境や体のだるさ、関節の痛みなどに対して、人々は自然に、体をさする、伸びをする、呼吸を整える、楽な姿勢を取る、といったことを試してきました。そうした経験の中で、「こうすると楽になる」「こうすると体が整う」という知恵が積み重なり、やがて体系化されていったのです。
当初は舞のような動きもあったとされますが、本当に大切なのは形そのものではなく、そのときの呼吸や意識の状態でした。
ここは、現代の私たちが気功を学ぶ上でも非常に大切なポイントです。
気功初心者が気を感じる方法で大切な3つのポイント
気功初心者の方が、気を感じる方法としてまず意識したいのは、次の3つです。
1. 気を出そうとしない
多くの方は、「気功をやるなら気を出せるようになりたい」「早く気を感じたい」と思います。けれども、実はその力みがあるほど、気は感じにくくなります。
なぜなら、気を出そう、感じようと頑張ることで、心が緊張し、体もこわばるからです。気功では、気は無理にひねり出すものではなく、内側が整えば自然に出てくるものだと考えます。
赤ちゃんや子どもと一緒にいると、こちらまで元気をもらうように感じることがあります。あれは、子どもたちが自然な状態で存在しているからです。つまり、本来の気は「頑張って出すもの」ではなく、「自然にあふれてくるもの」なのです。
2. 呼吸・動作・意識を調和させる
気功では、呼吸だけ、動作だけを行えばよいわけではありません。大切なのは、呼吸と動作と意識を一致させることです。
この3つがちぐはぐになると、心は散りやすくなり、意識は外側に引っ張られます。すると自分の内側を感じにくくなり、結果として気も巡りにくくなります。
反対に、息を吐くこと、体をゆるめること、そしてその感覚に意識を向けることが一致してくると、だんだんと内側が静まり、気の感覚もつかみやすくなっていきます。
3. 感謝の気持ちを持つ
気功の考え方の中では、気は授かりものです。太陽、自然、植物、空間、そして宇宙の中のあらゆる存在によって、私たちは生かされています。
そのため、気功では感謝の意識がとても大切にされます。
気に対して感謝の気持ちを持つことで、自分の内側にある気と外にある気が調和しやすくなる、と考えられています。書き起こしの中でも、「ありがとう」「素晴らしい」と心の中で念じながら行うことが勧められていました。これは気分の問題ではなく、内側を整えるための一つの大切な方法です。
自分でできる気功初心者向けの基本練習
ここからは、実際に自分でできる気功のやり方を、初心者向けにわかりやすく整理してお伝えします。
まずは呼吸で体をゆるめる
基本は、鼻から息を吸って、吐きながら体をゆるめることです。吐くときは鼻でも口でも構いませんが、吸うときは鼻呼吸が基本です。
椅子に座ったままでもできます。まず、おへその下あたりに両手を当てて、手のひらとお腹が触れている感覚を感じてみます。その感覚に意識を向けたまま、息を吐きながら、頭、首、肩、背中、腰へと、上から下に向かってゆるんでいくように感じていきます。
このとき、下腹部に意識を沈めるような感覚が大切です。すると、少しずつ丹田のあたりに落ち着きが生まれてきます。
お腹の温かさや手のひらの感覚を味わう
続けていくと、お腹が温かくなってきたり、手のひらに変化を感じたりすることがあります。人によっては、体が自然にゆらゆら揺れてくることもあります。これは無理に起こすものではなく、起きたらそのまま委ねれば大丈夫です。起きなくても問題ありません。
次に、手を少しお腹から離して、お腹のまわりの空間を包むように構えます。目には見えなくても、その空間に気があるように感じながら、呼吸に合わせて意識を向けていきます。
呼吸に合わせて手をゆっくり動かす
その後、吸う・吐くの呼吸に合わせて、手をゆっくり上げ下げしていきます。このとき、手の動きに合わせて意識も上下させていくのがポイントです。
手が上がるときには広がるように、手が下がるときには丹田へ戻るように。さらに足の裏まで意識を下ろし、そこからまた下腹部へ意識を戻していくように行っていくと、全身の感覚が整ってきます。
こうした練習を丁寧に行うと、手のひらにピリピリした感覚が出てくることがあります。これが、気の巡りを感じる入口になることがあります。
気功で「気を感じる」ために言葉を使う方法
気功では、心の状態を整えるために、言葉を用いることがあります。
今回の内容では、呼吸に合わせて心の中で
「ありがとう」
「素晴らしい」
と念じる方法があります。
吸いながら「ありがとう」、吐きながら「素晴らしい」と唱えることで、感謝の気持ちと呼吸と意識が一つになっていきます。そうすると、心が外側へ散りにくくなり、気も自然に整いやすくなります。
これは、気功初心者の方にとっても非常に取り組みやすい方法です。難しく考えすぎず、まずは言葉と呼吸を合わせるところから始めると入りやすいと思います。
気が出ているか確認する簡単な方法
練習を進めたあと、右手を軽く回しながら、左手の感覚に意識を向けてみます。このときも、気を無理に出そうとする必要はありません。息を吐きながら緩み、丹田に意識を沈めることを優先します。左手に温かさやジンジンした感じ、何らかの感覚があれば、それは練習が進んでいるサインです。
さらに、両手のひらを向かい合わせて、その間の感覚を味わう方法もあります。ここでも「作ろう」と力む必要はなく、ゆっくり呼吸し、ゆっくり動かし、内側を感じることが大切です。
気功初心者が上達するコツは「感じようとしすぎない」こと
初心者の方ほど、「何も感じない」「自分には向いていないのでは」と不安になりやすいものです。けれども、最初からはっきり感覚が出る人ばかりではありません。
私自身も、最初は気を感じられなかった時期があり、まずはリラクゼーションをしっかり行うことで気を感じられる土台になりました。座ったままだけでなく、仰向けになって長時間ゆるむことを続けることで、少しずつ心身の緊張がほどけ、その後に気を感じやすくなっていきます。
ですから、気功初心者が上達するために一番大切なのは、才能ではありません。緩むことを丁寧に続けることです。
気功を続けることで得られるもの
気功は、単に「不思議な感覚を味わうためのもの」ではありません。
呼吸、意識、体を整えることを通して、自分自身の状態をモニタリングしやすくなります。心と体のバランスが崩れそうなときにも、早めに気づいて整えやすくなります。そして、気の巡りが良くなることで、自分だけでなく、家族や周囲の人にもやさしく関われるようになっていきます。
さらに、気功の根底には「すべてがつながっている」という感覚があります。その感覚が深まると、人にも物にも自然にも、感謝と思いやりを向けやすくなります。そうした生き方そのものが、気功の本質につながっているともいえるでしょう。
まとめ
最後に、今回の内容を整理します。
気功初心者の方が気を感じる方法として大切なのは、まず気を出そうとしないことです。次に、息を吐きながら体をゆるめること。そして、呼吸・動作・意識を調和させながら、自分の内側に意識を向けることです。さらに、生命や気そのものへの感謝の気持ちを持つことによって、気はより自然に整いやすくなります。
気功は、最初から特別な感覚がなくても大丈夫です。まずは、自分の呼吸と体にやさしく意識を向けるところから始めてみてください。その積み重ねの中で、少しずつ気を感じる感覚や、心身の変化が育っていくはずです。
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