こんにちは。Sun気功ヒーリングスクールの坂本佳基です。
離れて暮らす家族や、身近な人の体調を良くしてあげたい。遠隔気功に興味はあるけれど、やり方が分からない。試してみたけれど「届いているのか」自信がない。送ったあと、自分のほうが疲れてしまう――。
こんなお悩みはありませんか?
この記事では、遠隔気功のやり方と受け方を、初心者の方に向けてすべてお話しします。読み終わる頃には、遠隔気功の「正体」が分かり、初心者がつまずく誤解とその避け方が分かり、今日からできる実践の手順と、相手に効果的に受けてもらう注意点まで、すべて分かるようになっています。迷いなく、大切な人に遠隔気功ができる状態になっていただくことが、この記事のゴールです。
はじめに、少しだけ自己紹介をさせてください。私は気功師として10年以上活動していて、遠隔で施術させていただいた方は300名以上になります。張式気功師学校で学び、張式高級気功師として、宮廷の御殿医の家系に伝わる「秘伝功」を継承しています。また、2023年に真言密教で在家得度をして、日本式の遠隔と呼ばれる「加持」の実践を続けています。鍼灸師・あんまマッサージ指圧師でもあります。
実践のステップは、動画で私と一緒に体を動かしながら行っていただけます。記事とあわせてご覧ください。
私も最初は、信じられなかった
私が初めて遠隔気功をしたのは、ブログで募った体験でした。3,000円ほどで「遠隔気功を体験してみませんか」と募集して、お金をいただいて送ったんです。
相手は、肩こりや背中の痛みといった、上半身の痛みの症状を抱えた男性でした。私はそのとき、仕事中の車の中から気を送ったりしていました。すると翌日、「不思議と楽になっています」というメールをいただいたんです。
正直、自分自身が信じられませんでした。そんなことがあっていいのか、と。びっくりしましたけれども、少し喜んでいただけた。離れていても、気で働きかけることができる――そういった現象がこの世にはあるんだな、ということを初めて知った原体験でした。
遠隔気功とは何か
送り手の臨場感に、相手が同調する
遠隔気功とは何か。まず、送り手が、相手の元気な姿を五感ごと、リアルに感じます。これを強い臨場感といいます。その臨場感に、相手の心と体が同調していく。そして相手は、もともと持っている自分の力、つまり自然治癒力で整っていきます。
ですから、気功師は「治す人」ではありません。相手が自分で整うのを手伝う人です。
小説や映画で、目の前で何も起きていないのに涙が出ることがありますよね。心で感じたことに、体がちゃんと反応しているんです。人間は、心の中で感じていることに、体が反応する生き物です。
なぜ、距離が関係ないのか
親しい家族とお笑い番組を見ていると、つい一緒に笑ってしまいます。ところが喫茶店で、見知らぬ人と同じテレビを見ても、そこまでは移りません。同調は、物理的な距離ではなく「関係の近さ」で起こるんです。
昔の中国では、皇帝の体に触れることすらできなかったので、皇帝の腕に糸をつなぎ、離れた場所から診て、気を送っていたといいます。これを懸糸診脈といいます。気の通り道である「脈」は、離れていてもつながっている、という考え方です。
仏教から見た「距離が関係ない」理由
仏教からも、このことを見てみましょう。華厳経には「一即多・多即一」という言葉があります。個と全体は切り離せず、密接に関係している、ということです。
日常的に見ても、自分という存在は、さまざまな存在との関係性があって初めて、私自身として照らし出されます。自分を定義しようと思ったら、自分以外の存在について定義していかないといけないんですね。ですから、この私という存在は、実は遠く離れた巨大な宇宙にまで関係しています。こういった関係性の網の目を、仏教では「縁起」といいます。
私とあなたは、もともと離れていないんです。
日本式の遠隔=「加持」
そして、日本式の遠隔と呼ばれるのが「加持」です。加持は、自分の気を送るのではありません。仏さまの力が、相手に届くんです。本来、私たちがこの世界からいただいている力を、ありがたくいただく、ということです。
縁起のつながりそのものにエネルギーがあり、仏さまの力が働いています。それを意識することで、私が感じているこの心の世界に、仏さまも共にいて、家族も、周囲の人も、生きとし生けるものも、宇宙も、すべてが含まれている――そういった世界に意識を向けていくんです。
そういう真実の道理に気づくこと、その気づくことそのものに力があると言われています。だから人間が、この不可思議な力を体感することができる。それが加持です。
祈っているのは、私たちではありません。仏さまのほうが、私たちのために祈ってくれているんです。
手から気を「飛ばす」のではない
ここで、初心者の方が驚かれることをひとつお伝えします。遠隔気功は、手から気を「飛ばす」ものではありません。
手を使うのは、そのほうが臨場感が上がりやすいからです。臨場感さえあれば、手を動かさなくてもいい。大切なのは、手の動きではなく、送り手の意識状態です。
遠隔だからといって、特別なことは何もしません。対面とまったく同じです。
初心者がつまずく5つの誤解
誤解①「気を送ろう」とがんばる
強く念じて、相手に向けて気を押し出そうとする。相手を目の前や遠くの「外」に置いて、そこへ送ろうとする。これは、自分の気を使って操作することになるので、送るほど消耗してしまいます。
気は、送ろうとしなくても、同調で届きます。そして相手は、自分の「内側」に置きます。
誤解②「イメージは鮮明でないとダメ」
イメージというと、頭で「絵」をはっきり描くこと、と思い込んでいる方が多いと思います。視覚的な情報がしっかり描かれなければいけない、という理解ですね。でも、そうではないんです。
意図的にイメージを鮮明にしようとするほど、心が緊張します。イメージというと頭を使うことですけれど、遠隔のときは脳は使いません。使うのは体です。体をリラックスさせることが、非常に大事なんです。体がリラックスすると、心もリラックスする。自分の心の中にいる相手も、それとつながっているわけですから、リラックスすることが非常に大事なんですね。
もちろん、勝手にイメージが湧いてくる分には、まったく構いません。でも、意図的にイメージしようとすると精神的な緊張につながって、必要な意識状態、臨場感を感じることが難しくなります。うまく遠隔がいかない原因のひとつになるんです。描きにいかなくていいんです。
私自身が、この誤解をしていました
まさに、私自身がやってしまった誤解がこれでした。初めのころは、イメージをしっかり鮮明にしないといけないと思い込んでいたんです。そうすればするほど、自分がぐったりと疲れてしまう。しかも、相手にはそこまで体感を感じてもらえませんでした。
そうじゃなくて、逆だったんですね。あまり強くイメージするのではなく、自分自身をいかにリラックスさせていくか。そこが大事だと分かりました。そうすることで、体感してくれる方が増えていきました。
誤解③ 真面目にやるほど、うまくいかない
真剣になるほど体に力が入って、緩まなくなります。緩まないと、施術にならないんです。いい加減なくらい、適当なくらいがちょうどいい。眠くなるくらいでOKです。慣れてくれば、あくびをしながら、不真面目にできるようになっていきます。
誤解④ 気になるところを一点集中で見る
頭だけ、お腹だけ、と一点を見つめると、送り手の意識が硬くなってしまいます。相手の全体を「漠然と」眺めてください。
誤解⑤ 相手の「実感がない」を否定する
相手が「実感がない」と言っているのに、「もう届いています」と言い張って押し通す。これは誤解です。
体感がないというのには、ちゃんと理由があります。相手がリラックスして受けられなかったのかもしれないし、お互いのコミュニケーションが少なかったのかもしれない。起きた現象を否定しないことが大事です。起きた現象は起きた現象として、ありのまま認める。そして、どうしてそういうことが起こったのかを、施術のあとにしっかり一緒に探っていく。それが、次の一回を良くしてくれます。
誤解を手放した生徒さんの声
クラスの受講生の方(40代女性)から、こんな声をいただきました。
「遠隔療法で実家の猫の具合が良くなったり、父母もよく眠れるようになったり、主人にも外気療術がちょっとずつ効いてくるようになりました」
特別な力ではなく、正しい意識状態で、身近な人に届いていくんです。
始める前の準備
準備① まず、信頼の土台をつくる
気功に興味のない人は、こちらがいくら送っても受け取ってくれません。だからまず、相手の話を親身になって聞く。何に困っていて、どうなりたいのか。信頼の土台があれば、何もしなくてもエネルギーは交流します。しっかりコミュニケーションを取れた時点で、施術は半分終わっているようなものなんです。
研究データ:遠隔の反応は「つながり」で変わる
遠隔気功については、研究も行われています。2つご紹介します。
ひとつは、2001年に発表された実験です。東京にいる気功師が、約300km離れた仙台の受け手に遠隔気功を送りました。受け手には、いつ送り始めるかを知らせていません。それでも、体の動き、下腹のへこみ、光が見えるといった反応が現れ、測定値にも変化が出ました。報告されている受け手は、気功師と信頼関係のある63歳の男性と、気功の知識がなく気功師に会ったこともない21歳の女学生の二人で、どちらにも反応が見られています。論文の結論は、遠隔気功の効果は、受け手の感受性と、施術者との相性によって変わる、というものでした。
もうひとつは、2005年にアメリカで発表された、fMRI(脳の働きを画像で調べる装置)を使った実験です。ハワイのヒーラー11人が、それぞれ「特別なつながりを感じる人」を受け手に選びました。受け手はMRI装置の中で、ヒーラーからの音や光が一切届かない状態にいます。ヒーラーが受け手に知らせないタイミングで念を送ると、送っている時間だけ、受け手の脳の活動に明らかな変化が出ました。
だからこそ、送る前に「つながり」を育てることが大切なんです。
(出典)
- 木戸眞美ほか「Measurements of Biophysical and Mental Effects due to Remote Qi Healing(遠隔気功による生体と心への効果の測定)」国際生命情報科学会誌(Journal of International Society of Life Information Science)19巻1号, 2001年
- Achterberg J, Cooke K, Richards T, Standish LJ, Kozak L, Lake J. “Evidence for correlations between distant intentionality and brain function in recipients: a functional magnetic resonance imaging analysis.” Journal of Alternative and Complementary Medicine. 2005;11(6):965-971.(PMID: 16398587)
準備② 相手と約束をする
原則、本人の同意を取ることが一番大事です。そのうえで「何時から、何分」と時間を決めておきます。
初心者の方は、10分をおすすめします。エネルギーの管理に慣れていないうちは、どうしても自分の気を消耗しやすいというリスクがあるからです。受け手には横になってもらい、終わったら感想を聞かせてもらう約束をしておきましょう。
準備③ 相手の情報をそろえる
名前(フルネーム)だけでも、遠隔はできます。顔写真や生年月日があると、さらに臨場感が持ちやすくなります。持ち物やアクセサリーなど、本人にまつわるものがあれば、なお良いです。ただ、これは現実的には難しいこともあると思いますので、あくまで「あるといい」くらいの感覚で大丈夫です。できるだけ情報がある方がいい、と覚えておいてください。
遠隔気功の実践8ステップ
ここからは実践です。全体の流れは次のとおりです。
- ステップ0 体をほぐし、気を充電する(スワイショウ・プルプル気功)
- ステップ1 姿勢を整える
- ステップ2 逆腹式呼吸で緩む
- ステップ3 北斗交流のワーク
- ステップ4 小周天の意識に入る
- ステップ5 相手を「内側」に迎える
- ステップ6 気の玉を練る
- ステップ7 慈悲の瞑想
- ステップ8 合掌して感謝し、内側へ戻して終える
ステップ0〜4は、送り手の準備です。ステップ5〜8が遠隔の本番で、ここを10分以内にします。
ステップ0 体をほぐし、気を充電する
準備体操:スワイショウ
プルプル気功の前に、気の巡りが良くなるための準備体操として、スワイショウを行います。
まず、手首・足首をブラブラと揺らします(約30秒)。手首・足首には、体の五臓六腑を整える大切なツボがあります。手首・足首を柔らかくすることで五臓六腑が整い、全身の経絡、つまり気の通り道が巡りやすくなります。
次に、横スワイショウです(約1分)。腰を落とした状態で、腕は脱力します。体幹を左右に振っていくと、でんでん太鼓のように、腕が体に自然と巻きついていきます。腕はしっかり脱力して、ブラーンとしておきます。
プルプル気功
朝起きたときに大きく伸びをするように、あくびをするように、大きく両手を天に向かって伸ばします。口を大きく開けて、あくびをするような形で体を伸ばしていきます。そこで、自分という存在が、さまざまな存在によって生かされていることに意識を向けて、「ありがとうございます」という意識になります。
そのあと、親指で薬指の付け根のあたりを軽く押さえ、4本の指で親指を包みます。手のひらの労宮を押さえた形です。そして手をプルプルと、1秒間に3〜4回くらいの振動のリズムで揺らしていきます。腕の振動が足腰の方まで伝わるようなイメージで、全身をプルプルさせていきます。これを約3分行います。
充電を確かめる
振動を、少しずつ止めていきます。重心を落として膝を緩め、手のひらを開いて、だらーんと下げておきます。すると、手がピリピリしてきたり、温かくなってきたりします。それは気の巡りが良くなって、充電されたサインです。遠隔気功のための、心と体の準備ができた、ということです。
最後に、胸の前で合掌して、心の中で「ありがとうございます」と念じて終わります。
ステップ1 姿勢を整える
背もたれに寄りかからず、背骨をまっすぐにします。座布団を使って、座骨を少し高くすると楽です。頭のてっぺんが、上に軽く引っ張られるようなイメージで、顎は少しだけ引きます。舌先を上の歯茎に軽くつけ、口角を上げて微笑み、目は半眼にします。意識は、おへその3cmほど下の丹田に置きます。肛門を2〜3割の力で軽く締め、手は膝の上に置きます。
ステップ2 逆腹式呼吸で緩む
呼吸は「深く・細く・長く」。鼻から吸いながら、下腹を少し引っ込めます。吐くときは、腹圧を高めながらゆっくり、首や肩の力を下へ抜いていきます。吐いたら唾液を飲み込み、肛門を軽く締めてから、また吸う。これを7回ほど繰り返し、リラックスできたら次へ進みます。
ステップ3 北斗交流のワーク(1〜2分)
両手を、おでこの高さに掲げます。吸う息とともに「ありがとう」、吐く息とともに「素晴らしい」。気を出そうとしなくていいんです。ただリラックスするだけ。腕がきつくなったら、手のひらを上にして膝の上に置いてください。手のひらがジンジンしてきたらOKです。
ステップ4 小周天の意識に入る(1〜2分)
鼻から、横隔膜に空気を入れるような意識で呼吸します。腹式でも胸式でも、どちらでも大丈夫です。うまく吸えないときは、「すっ・すっ・すっ」と小分けにして吸ってください。
大事なのは、「ありがとう・素晴らしい・最高・幸せ」という言葉です。内側に意識を向けながら、自分自身に語りかけるように唱えていきます。この言葉を内側で味わえていれば、それが小周天になっています。
ステップ5 相手を「内側」に迎える(約1分)
ここから遠隔の本番です。初心者の方は、ここからステップ8までを10分以内にしてください。
心の中で、相手の名前を呼びます。たいていはご家族や親しい方だと思いますので、写真がある方は、写真の全体を漠然と眺めてもいいでしょう。相手を、目の前や遠くの「外」には置きません。自分の体が宇宙で、その中に相手がいる。そこに仏さまも共にいて、すべてを包んでいる。そういう意識で迎えます。
ステップ6 気の玉を練る(約2〜3分)
胸の前で、両手で気の玉をつくるように練ります(動画を見ながら真似てみてください)。心の中で「ありがとう・素晴らしい・最高・幸せ」。意識は、いつも内側に向けておきます。気を送ろうとしなくていいんです。眠くなるくらいで、ちょうどいいです。
ステップ7 慈悲の瞑想(約4〜5分)
ずっと気の玉を練っているのは大変なので、次は両手を下腹に当てて、法界定印を組みます。右手を上、左手を下に重ねて、親指の先を軽く合わせます。親指はくっつけても、くっつけなくても、どちらでも構いません。自分が心地よい姿勢をつくってください。
そして、まず遠隔したい相手に向けて、「〇〇さんが幸せでありますように」と3回唱えます。そのあとは繰り返し、繰り返し、「生きとし生けるものが幸せでありますように」と唱えていきます。
ステップ8 合掌して終える(約10〜20秒)
最後は、胸の前で合掌して感謝します。そして、意識を自分の内側へ戻します。自分の体が宇宙で、その中に相手がいる。だから最後は、内側に戻して終わるんです。
受け手への伝え方
遠隔の効果を上げるうえでは、受け手がどういう意識状態で受けるのかが、とても大切です。相手に伝えておくとよいことをお話しします。
受ける時間帯は「寝る前」がおすすめ
受ける時間帯は、就寝前に設定してあげると親切です。遠隔を受けたら、そのまま眠っていただく。眠っている間に自然治癒力が働いて、頭の中が整理されたり、体の細胞が回復したりします。気功の効果が上がりやすいんです。
相手に伝えることは、シンプルに
約束の時間になったら、横になっているだけで大丈夫です。受けている間は、呼吸と体の感覚を観察するだけ。呼吸は深いのか、浅いのか。手先やお腹、足先などに、ピリピリする、温かくなる、涼しくなる、といった感覚はあるか。それを、ただ観察してもらいます。
気を感じようと、気負わなくていいんです。感じなかったら「感じなかった」でいいので、感じたままをフィードバックしてもらうように伝えてください。
あれこれ難しく伝えると、相手も頭で考えてしまって、うまく気を感じ取れなくなってしまいます。できるだけシンプルに。「呼吸か体の感覚を観察するだけ、あとは何もしなくて横になっているだけで大丈夫です」と伝えるのが一番です。
受けたあとは
そのまま眠っていただくのが一番いいです。もし起きているなら、水をコップ1杯飲んで、トイレを済ませて、そのまま就寝してください。もちろん、その後に活動していただいても構いません。
効いたかどうかの見方
相手への聞き方は「具体的に」
「どうでしたか?」だけでは、相手も答えにくいものです。遠隔を受けていた時間に、体のどの部位に何を感じたか。呼吸はどういう状態だったか。温かさを感じたか、逆に涼しさを感じたか。具体的に聞いてあげるほど、相手も自分の変化に気づけるようになります。
よく出る反応は「地味」
送り手には、あくびが出る、体が緩んでくる、心が落ち着いてくる、眠くなる、気の玉を作っていると手がピリピリしたり温かくなってくる、といった反応が出ます。ただ、送り手自身に反応がないときもあるので、あまり気にしなくていいです。
受け手には、体の一部が温かい・涼しい・ピリピリする、呼吸が深くなる、よく眠れた、といった反応が出ます。
遠隔気功で超常的な現象が起きることは、ほとんどありません。本当に稀に、何百人の中に一人くらい、そういう現象が起きる方がいる、という感じです。ほとんどの場合は地味な反応ですから、派手な現象は期待しないように伝えることが大事です。地味な反応こそ、届いているサインなんです。
「温かく感じた場所」が教えてくれること
温かく感じたということは、ふだんそこが冷えているよ、ということを、気のほうが教えてくれたと解釈すればいいんです。私もそのように伝えていますし、施術者もそう理解すればいいと思います。
人間の頭は間違えてしまいます。でも、体の反応は間違えません。体の素直な反応から学ぶことが大事です。
不調が出たときは ― まず相手に安心を
気が動き出すと、隠れていた滞りが一時的に表に出てくることがあります。ほとんどの場合はないのですが、そういうときは、まず相手に安心感を与えることが大事です。
たいていは1日か2日くらいで、症状がある程度和らいできます。痛みが一時的に強く出ても、その後改善していくことが多いです。ただ、もしそれが改善しない、さらに悪化しているような感じだったら、エネルギーではなく器質的な問題があることが考えられます。そのときは、医療機関に相談するよう伝えてください。
何も感じなかったときは
何も感じなかった、ということもあります。ここでも、現象を否定しないことです。一度コミュニケーションを取ってみて、もう一度やってみる。一回だけで判断しないことが大事です。せっかく今から練習しようとしているのに、そこで自信をなくしてしまうのは、もったいないですから。
よくある質問
Q. 本人に内緒で送ってもいいですか?
原則は、本人の同意を取ることです。例外として、寝たきりのご家族や小さなお子さんなど、第三者、つまりご家族から依頼がある場合があります。たとえば、お母さんからお子さんへの遠隔を依頼される場合ですね。
このとき、お母さんとお子さんとの関係が信頼関係で築かれていれば、それで十分です。気功師はそのご家族と信頼関係を築けば、そのご家族が信頼関係を築いている方に、しっかりと遠隔の働きが現れます。その際も、相手の情報をそろえておくと、臨場感が持ちやすくなります。
Q. ペットにもできますか?
できます。人間と同じように、写真や生年月日など、情報をそろえて行ってください。先ほどご紹介した生徒さんも、実家の猫の具合が良くなった、と話してくれました。
Q. どのくらいの頻度で、何日やればいいですか?
基本は1日1回です。相手から「昼間もやってもらえると安心」といった希望がある場合は、コミュニケーションを取って、2回までにしてください。
日数は、2〜3日続けて行うのがおすすめです。そうすると、前後で気の体感の変化が見えてきます。たとえば、初日は気の感覚が結構強かったけれど、2日目はそこまで感じなかった、という場合。これは体が気の反応で良くなっていっている、と捉えることもできます。
1回だけだと、その前後の反応がなかなか取りにくいんです。複数回受けることで、その違いを見て、気によってどれくらいエネルギーの巡りが良くなっているかが分かります。最低でも2日、できる方は3日ほど行って、フィードバックを取ってください。
Q. 送ったあと、自分が疲れてしまったら?
疲れる、だるいというのは、自分の内気を消耗してしまっているサインです。そうしたら、横になって、呼吸だけを観察して、自分の内側に意識を向けてください。内側に意識を向けると、自分自身に気を送ることができます。
Q. 複数の人に、同時に送れますか?
送れます。私自身も、毎月の遠隔加持で、複数の方に送っています。2〜3人であれば、名前をノートに書いて、目の前に置いておきます。写真があれば使っていただいてもいいですが、名前だけでも十分です。やり方は、一人に送るときとまったく同じです。
Q. 遠く離れた海外にも届きますか?
届きます。時差がありますが、相手の住んでいる地域の時間に合わせなくていいんです。時間は、送り手が住んでいる地域の時間で約束すれば大丈夫です。
海外に住んでいる方に受けてもらう場合は、その方の現地時間で「寝る前」にしてください。日本では夜中や昼間になってしまうかもしれませんが、自分が実際に行うのは、相手と約束したその時間で大丈夫です。
海外在住の60代男性の方からは、「遠隔を受けて39度の熱が出たが、その後、体がすっきりして体調が良くなった」「回し蹴りで痛めた、15年来の痛みがとれた」という声をいただいています。熱が出るような反応もある、ということですね。
Q. 亡くなった方にも送っていいですか?
送っていただいて大丈夫です。もちろん、生き返るわけではありません。イエス・キリストの奇跡のようなことが起こるわけではないんです。
この意義は、故人に対して感謝の気持ちを持つことにあります。そのことで自分自身の心が清らかになり、成長していく。仏教では、四十九日の間は、故人が成仏できるよう、一緒に修行をしている期間です。自分自身も心を清らかにして、良いことを行い、感謝の気持ちで生きていく。それがそのまま、故人の菩提を弔う実践になります。仏教的にも、とても素晴らしい実践だと思いますので、ぜひやっていただければと思います。
上達のコツ
上達のコツ① まずは、自分自身に遠隔してみる
スマホで自分の顔写真を撮って、その写真に、今日の手順で遠隔をしてみてください。あくびが出る、体が緩む。それは自己施術ができている証拠です。
自信がなかったり、「自分なんかが送っていいのかな」と思ったりする方ほど、まず自分自身に対して遠隔の練習をするところから始めてください。自分で体感があれば、人にもできるという自信が自然とついてきます。自分自身の遠隔にどれくらい効果や体感があるのかを確かめるためにも、とても良い方法です。
上達のコツ② 自分の体調管理
継続することが一番の上達法ではあるのですが、初心者の方がずっと遠隔の練習ばかりするのは、消耗のリスクがあります。まず、自分自身の体調管理を第一優先にしてください。遠隔は、余裕があるときにやってあげればいい。毎日毎日やらなくていいので、定期的に練習する。
それよりも、自分自身の練功をしっかり継続していく方が、自然と気功は上達していきます。自分の体調が良くなっていけば、それが自信になり、気に対する臨場感も上がっていきます。すると、「また遠隔で人を癒したい」という気持ちが、自然に湧いてくると思います。
上達のコツ③ 自分が「受けてみる」こと
遠隔の臨場感は、頭ではなく、体の記憶からつくられます。実際に遠隔を受けた体感は、そのまま、送るときの「素材」になります。1回では掴みきれません。何度か受けるほど、体感ははっきりしてきます。送る力は、受けた体感から育っていくんです。
おわりに
遠隔気功は、送り手の臨場感に相手が同調し、相手が自分の力で整っていくものです。気は「送る」のではなく、内側に意識を向け、相手を内側に迎える。準備として、信頼の土台をつくり、約束をし、情報をそろえ、自分を整える。そして8つのステップで実践し、受け手には観察するだけでいいと伝える。反応は地味なものです。1回で判断せず、フィードバックから学んでいってください。
私とあなたは、もともと離れていません。大切な人を、離れていても癒すことができます。今日お話ししたことが、その最初の一歩になれば嬉しいです。





