血液の状態が美肌にとって必要不可欠ということはご存知でしょうか?
血液にはたくさんの細胞の栄養となる要素が含まれており、
美肌だけに限らず、
身体が正常に機能するためにも必要です。
だって出血多量で死んでしまいますからね。
東洋医学では特に肝臓の働きが血液をきれいに保つ上で重要視されています。
気功の施術では、
健康になるだけでなく、
肌まできれいになる方は本当にたくさんいらっしゃいます。
そこでこの記事では、
肝臓の働きに注目して、
- 肝臓の血液浄化作用を理解し
- 肝臓の働きを良くする生活の心がけを知り
- 気功の観点から、美肌になることを理解する
という内容をご紹介していきます。
東洋医学における「肝」の働き
東洋医学における「肝」は、
現代で言うところの肝臓よりもっと広い意味合いで使われます。
身体中を巡った血液をきれいにして心臓に戻したり、
血糖値を調節したりした結果、
怒りを鎮めてくれたり、
筋肉の働きを正常に保ったりしています。
すごいでしょ?
東洋医学では、
肝臓が働いた結果起こる現象や機能に対して、
「肝」と言っています。
物理的な肝臓そのものに名前が付いているというよりは、
肝臓にまつわる機能に「肝」と名付けています。
血液をきれいにして美肌にしてくれる肝臓
そんな肝臓が主に何をやっているのかというと、
血液をきれいにしているということです。
心臓から拍出された血液は全身を巡り、
必ず肝臓を通ってまた心臓へかえるようになっています。
この時肝臓が正常に働いていれば、
血液をきれいにしてくれます。
きれいになった血液は、
滋潤作用と言って、
細胞や肌にしっかりと潤いと栄養を与えてくれます。
美肌のためには肝臓の血液浄化作用があってこそなのです。
瘀血とは?
もし肝臓がしっかり働いてくれないとどうなるのでしょうか?
ご想像の通り、
血液があまりきれいでない状態で全身を巡ってしまいますので、
滋潤作用の働きが弱まります。
結果として肌が荒れたり、
乾燥肌になりやすくなります。
東洋医学では瘀血と言ったりします。
瘀血になりやすいということは、
肝臓が弱ってきているというふうに理解していきましょう。
でも肝臓自体が弱っていることをどのように判断すればいいのでしょうか。
「あぁ〜肝臓弱ってきたな〜」
と感じられれば大したものですが、
肝臓の弱りが現れてくる身体からのサインというものがあります。
そこをチェックしていけば、
大丈夫です。
美肌になるために肝臓の働きをチェック
肝臓が弱ってしまうサインを理解すると、
肝臓を正常に働かせるためのポイントも自然に理解できてきます。
目の疲れ
肝臓の状態が現れやすい場所で、
代表的なところは目です。
現代人はパソコン作業を始め、
書類に目を通したりと、
目を酷使することが多いです。
ケータイのゲームアプリなどもありますね。
昔の人たちは、
経験的に目を酷使することで、
最終的に肝臓が弱るということを理解していました。
目を酷使すると、
目の下にクマができて、
肌が荒れて顔色が悪くなってきませんか?
- 顔色や肌のツヤなどが、目を酷使することで悪くなってくる
- 血液の滋潤作用が低下している
- 肝臓には血液をきれいにする働きがある
- 血液を浄化する肝臓が弱っている
と理解できてきます。
現代医学的に言えば、
目を酷使すると交感神経が優位になり、
筋肉も硬くなり、
交感神経の作用により末梢の血管が細くなります。
結果として血流障害により、
細胞に血液の栄養が行き渡りにくい状態となり、
肌の潤いが保ちにくくなってきます。
以上のことからも、
肝臓の血液浄化作用と照らし合わせてみると、
肝臓と目の関係性がわかってくると思います。
なるべく目を酷使させないように意識し、
目をいたわってあげるように生活するだけでも十分効果的です。
怒り
これはある気功師の方から聞いた話なのですが、
裏社会の方々は肝硬変や肝臓がんで亡くなられる方が多いとのことです。
それは怒りの感情が関係しています。
日常生活でちょっと怒るぐらいならどうということはないのですが、
自分たちのグループを守るために、
必死にプライドを守るために怒りの感情をあらわにしなければならないとなると、
相当な怒りのパワーが必要となるようです。
本当に一瞬で血液がドロドロになり、
倒れる方もおられるとか。
ちょっと怖いですね。
そこまではいかなくとも、
長い間蓄積されていく、
どうにもならない怒りの感情は、
体にとっても精神衛生上もあまり好ましくない状態です。
ちょっとイメージして欲しいのですが、
怒る時に迫力ある怒り方をするためには、
顔が青ざめて、
浅黒い感じの鬼のような形相であった方が怖いですよね。
お肌がツヤツヤで顔色のいい人が怒ってもなんか迫力がありません。
これも肝臓が血液を浄化しているという視点から見てみると、
顔が青ざめるのは、
血液がドロドロになった結果、
肌ツヤが悪くなっているのです。
怒りの感情が度を越しすぎると、
肝臓が弱るのです。
欲と怒りの違い
ここでは、
欲ということを対比して、
怒りというものをしっかりと定義しておきたいと思います。
欲も怒りも生命を苦しめてしまう原因となるものなのですが、
欲とは、
ある物事に対して「好き」という状態で、
怒りとは、
ある物事に対して「嫌い」という状態なのです。
欲は心臓に関係しています。
あるミュージシャンのことがすごく好きで、
ライブに行ってほっぺになんかキスされてしまい、
あまりの嬉しさに発作で倒れてしまう女性をイメージしてください。
好きという状態があまりにも強いと心臓がびっくりしてしまうんですね笑。
怒りは対象を拒否してしまう感情、
いわゆる「嫌い」という状態です。
ですから欲も怒りも強弱があるのです。
弱いとはいうものの、
対象を「嫌い」と拒否していればそれは怒りなのです。
裏社会の人のような生活を送っていなくとも、
あなたの心が嫌いと判断していれば、
それは怒りとなって肝臓を弱らせてしまう原因となるのです。
一番簡単な方法は、
物事を現象としてだけ捉え、
ジャッジしないことです。
ジャッジが入ると判断してしまい、
好きか嫌いかの感情を生んでしまいます。
生まれるのは可愛いものなのですが、
そこに長時間とらわれないことが、
肝臓を弱らせない上で大切になってきます。
気功の実践で肝臓の働きを良くし、美肌になる
気功は、
心身をコントロールする練習でもあるので、
ジャッジをしない冷静な心を育てることもできます。
さらに心と体を無意識レベルまで緩めることができます。
目の疲れに関しては、
気功で、歩くことすら辛い頭痛や眼精疲労が劇的に回復!
でも紹介していますが、
養生気功を熱心に実践されて眼精疲労だけでなく、
それに伴うめまいや不快感まで改善しています。
それはひとえに、
気功が無意識レベルの筋緊張を解いてくれた結果、
交感神経優位だった身体状態がバランスを取り戻し、
肝臓が正常に働けるようになったことで目の症状が回復するのです。
心身の状態もバランスが整ってきますので、
怒りの感情も自分でコントロールできるようになります。
そうすると肝臓が弱ることもなくなり、
血液浄化作用が正常に働いてくれます。
風が吹けば桶屋が儲かる、
ではないですが、
気功で肝臓の状態が良くなることで、
瘀血が解消され、
血液の滋潤作用により肌の状態も良くなっていくのです。