あなたが今利用している現代医学は、
科学技術の進歩をうまく取り入れ、
保健医療に貢献しようとしています。
しかし、
現実的な話、
本当に現代医学は実績を残しているのでしょうか?
今回は闇雲に現代医学を批判するのでもなく、
盲目的に医者の言うことを信じるのではなく、
冷静に日本の医学の実績というものを数字で見ていきたいと思います。
あとはあなた自身の選択の問題です。
実際の現代医学の成績を客観視したところで、
ではどのようにこの問題を取り組んでいけばいいのかを、
気功師としての視点で語っていきます。
少し難しい哲学的な話も出てきますが、
しっかりとついてきてください。
健康への近道となるヒントが散りばめられています。
あなたはなぜ病院へ行くのか?
あなたは病気を治したくて病院へ行きます。
これに議論の余地はありません。
病気を治してくれると期待しているから、
あるいはそれが当たり前だから病院へ行くのです。
だからお医者さんにかかり、
適切な薬を処方してもらいます。
薬を飲むのは病気を治すためである、
普通はそう考えます。
本当に日本の医学は進歩しているのだろうか?
また改めてここで次のことを確認しておきましょう。
薬で病気を治す。
治れば薬を辞めるのは当然です。
病気が治ればお医者さんにかかる必要はありません。
ここまではよろしいでしょうか。
国民医療費から見る現代医学の実績
戦後から日本の医療は日々進歩してきています。
科学技術が発展し、
検査機器も優れているものがどんどん登場し、
万能細胞と呼ばれるものを使って、
今まで不可能と言われていた病に効果を示す再生医療という分野まで登場しています。
では実際のところ、
人口が増えた数に対して、
国民医療費がどれだけ推移してきたかを見ていきましょう。
注目していただきたいのは、
昭和29年の国民医療費と総人口、
そして平成25年の国民医療費と総人口です。
===========以下、厚生労働省ホームページ国民医療費統計表より引用==============
第1表 国民医療費・対国内総生産及び対国民所得比率の年次推移 国民医療費 国民医療費の比率 年 次 国内総生産 国民所得 総人口 に対する比率 に対する比率 (億円) (%) (%) (千人) 昭和29年度 (1954) 2152 … … 88239 * 54 ( ’79) 109 510 4.86 6.01 116 133 62 ( ’87) 180 759 4.99 6.43 122 264 63 ( ’88) 187 554 4.84 6.20 122 783 平成元年度 ( ’89) 197 290 4.74 6.15 123 255 2 ( ’90) 206 074 4.56 5.94 123 611 * 3 ( ’91) 218 260 4.61 5.92 124 043 4 ( ’92) 234 784 4.86 6.41 124 452 5 ( ’93) 243 631 5.05 6.67 124 764 20 ( ’08) 348 084 7.11 9.80 127 692 21 ( ’09) 360 067 7.60 10.46 127 510 22 ( ’10) 374 202 7.79 10.61 128 057 * 23 ( ’11) 385 850 8.14 11.04 127 799 24 ( ’12) 392 117 8.26 11.14 127 515 25 ( ’13) 400 610 8.29 11.06 127 298 ================引用終了=======================
昭和29年の医療費は2152億円、
総人口は8823万9千人。
平成25年の医療費は40兆610億円、
総人口は1億2729万8千人。
昭和29年から平成25年にかけて、
総人口は1.4倍に増えています。
合理的に考えれば、
医療費が人口に比例して増えるというのはわかります。
ですから、
医療費が昭和29年の2152億円の1.4倍である3012億8千万円であればいいわけですが、
実際はどうでしょうか?
驚くべきことに、
平成25年の医療費は40兆610億円です!
倍率にすると186倍です。
まずはこの数字が異常であることをしっかりと理解しておいてください。
医療技術や科学技術の進歩という名のパラドクス(矛盾)
であるならば何故、
医療費が戦後から莫大に増え続け、
病人は増え続けるのでしょうか?
医療が進歩していれば間違いなく病人は減り、
医療費は減るはずです。
それが普通だと思います。
しかしながら科学技術の進歩や医学の進歩は、
統計データから見ても、
実際の病という生命現象に対してあまり効果的に働いていないようです。
むしろ病人が増え、
病院を利用する人が増えているのではないでしょうか。
あなたは、
薬剤師の方にこんな事を言われた事はありませんか?
「この薬は一生お付き合いする薬ですから、忘れずにしっかり飲みましょうね」
この言葉の裏の意味は、
「この薬は一生あなたの病気を治してくれませんからね」
ということなのです。
外因ばかりアプローチする現代医学
内因と外因
一方、
東洋思想的な枠組みの中にある自然派は違います。
病を敵として捉えていません。
症状は敵だ!
薬でぶっ叩け!
という乱暴なことはしませんし、
それはナンセンスと考えます。
東洋医学には、
内因という概念があります。
内因とは、
自分の心と体の状態のことを言います。
五臓六腑の調子が悪いと風邪にもかかりやすいし、
病気にもなりやすいですよということです。
風邪を誘引させるウイルスが原因ではなく、
あなたの心と体の状態が、
病のかかりやすさに影響を与えていますよ、
ということです。
・怒り
・喜び
・悲しみ
・悩み
・恐怖
様々な感情も内因として捉えていきます。
これに対して外因という概念があります。
内因が自分の心と体の状態であれば、
外因は自分がいる環境のことです。
西洋的な捉え方だと、
外因はウイルスや細菌などのことであり、
それが体にとっての敵であるからやっつけてしまえ、
と考えます。
しかし東洋的な捉え方には、
「外因は体の変化の条件であり、内因は体の変化の根拠である。すなわち、外因は内因を通じて初めて作用する」
と考えます。
おそらく、
いつもパソコンに向かって患者の話をろくに聞かずに、
病名を打ち込めば処方薬の名前が出てくるコンピュータを使っている、
お医者さんにとっては理解し難い内容になってしまいます。
なぜ理解し難いのでしょうか。
それは医学のバックグラウンドにある思想に大きな違いがあるからです。
心と体、
あるいは心と脳を分別して考える思想は二元論を前提としています。
脳と心は同じもの、
あるいは心身一如といった考え方は一元論を前提としています。
一元論側に立つか、
二元論側に立つかによってまるで世界観が違うのです。
二元論側に立つ人間が風邪をひくと、
解熱剤を飲んで仕事を休まずにせかせかと奴隷のように働きます。
そこに咳が重なると咳止めの薬を飲んで仕事に支障が出ないようにします。
一元論側の人間が風邪をひくと、
まずは自己の生活習慣を省みます。
・食事内容
・人間関係
・考え方
・感情
・ストレスマネジメント
などについて考察を加えていきます。
上にあげたものは全て、
自分自身に関わることであり、
ウイルスや菌がどうのこうのといった考えではありません。
まずは心身の休養を先決し、
仕事で無理をしていたことを反省し仕事を休みます。
賢いあなたは、
健康という事を考えた時に、
一元論的に人間の生命現象を捉えたほうが、
健康への近道になるであろうことは察しているかと思います。
もちろん二元論として生きていくのも一つの人生です。
そこに自己責任を持って生きれば何も言うことはありません。
しかしながら、
二元論的な考えには、
原因は外にある、
私と外は別だ、
という考えに陥りやすいので、
自己責任という概念も生まれにくいので、
何かと外のせいにしやす傾向が生まれます。
実は二元論的に自分の人生に責任を持って生きていくという発想自体が矛盾なのです。
くどい説明になってしまいましたが、
結論としては、
一元論で自己責任を持って生きていくと、
健康への近道になりますよ、
と言いたいのです。
何も難しいことはありません。
風邪をひいたときや体調を崩した時に一元論を少しでも思い出していきましょう。
一元論を理解したあなたは、
医者よりも生命現象についてよく理解している立場となります。
もう風邪ぐらいで医者にかかる必要はありません。
だったあなたの方が賢いんですから。
生かされているという無限の感謝とともに、
素敵な人生を送りましょう!