あなたは病気です、
と信頼している医師に宣告されるのは非常につらいものですし、
認めたくないという方もいるでしょう。
癌などで余命を宣告されるなどとなれば、
いったい何が起きているのか混乱してしまうかしれません。
医師は仕事として、
病の状態をしっかりと分析し、
あなたに伝える義務があるので、
仕方のないことです。
仕方がないとはいうものの、
それが真実とは限りません。
実際に余命を宣告されても癌を克服し、
生きている人がいることも事実です。
しかし、
不安な気持ちや恐怖が芽生えてしまうのも事実。
そのような心理状態をどのように解決していけばいいのかを、
コーチング理論を用いて紹介したいと思います。
コーチングはスポーツコーチなどが日本では一般的かもしれませんが、
アメリカなどでは企業などの法人や軍などの組織、
教育などの人材開発などにもコーチングは使われています。
コーチングでは心の仕組みを理解し、
巧みに扱えるようになった結果、
目標やゴールの実現に寄与します。
その方法論を病を克服し、
心と体の悩みを解決するために活用していこうというのが、
本稿の趣旨です。
コーチングは一体何をやっているのか?
まずはコーチングが何かを理解しなければ、
どうして病に対して有効なのかが理解できませんので、
その辺りを説明していきたいと思います。
コーチングでは「大丈夫な自分」を作る
コーチングでは心の仕組みを理解することから始まります。
心とは何でしょうか?
あなたの心を指差してみてください。
心臓のあたりですか?鼻のあたりですか?
でもそれは心ではないでしょう。
心を出せと言われても無理です。
ということは心というものは実在しません。
単に私たちが心という言葉を使って、
ある働きに対して名指ししているだけなのです。
台風などがそのいい例でしょう。
台風はどこ?と指差しても決して台風の親分を指差すことはできません。
ただ気圧の変化が激しくなって風が吹いているだけでしょう?
そのような働きに台風という名前が付いているだけなのです。
あくまで心というものは現象に過ぎないということをはじめに押さえておかないといけません。
なぜなら実在しないものに囚われてしまうからです。
心は現象にしかすぎず、
原因と結果によって心が喜んだり暗くなったりするだけなのです。
そこを冷静に観察するためにも心は実在せず、
常に移り変わり行く現象に過ぎないと理解しましょう。
ここを理解するだけでもかなり心は落ち着いてきます。
現象に理由があるなら心という現象もコントロールできるではないか
仮にもし、
心が喜んだり気分が沈んだりするのが初めから決まりきっていて、
もうどうにもできない絶対的なものであったなら、
私たちは心についてあれこれ考えるのを諦めるしかありません。
だって固定的にあなたの心が何かに決められているなら努力しようがありません。
そうではなく、
心は相対的で因果法則が働いているのです。
刻一刻と心は変化していくものです。
恐怖や不安の心には原因があって生まれてくるのです。
であれば心を上手にコントロールして、
心にとらわれることなく、
心をマネジメントすることができます。
あなたは今すぐにでも幸せになれますし、
楽しいことやポジティブなことに取り組んでいけるのです。
ここで初めてコーチング用語の登場です。
エフィカシーを育てる
ではどうすればいいのか?
冒頭では「大丈夫な自分を作る」と言っていますが、
コーチング用語では「エフィカシーを高める」といいます。
エフィカシーとは、
「私にはゴールや目標を達成する能力があるのだ、と他人の物差しではなく、自分自身のみの物差しで評価し確信するポテンシャルエネルギー」のことです。
正確には「ゴール達成における自己能力の自己評価」のことなのですが、
私が独自の解釈で詳しく定義してみました。
少し例を出して説明してみます。
あなたはバレーボールの試合に出場しています。
あと1点入れると全国大会優勝です。
ここであなたは二つの考えが頭をよぎります。
「相手がミスしてくれたら優勝する、サービスが失敗してもまだ大丈夫」
「必ず自分達がこれで一点とって優勝する」
どちらがエフィカシーが高いかなんとなくわかるでしょう?
答えは後者の「必ず自分達がこれで一点とって優勝する」です。
前者では相手を評価していますし、
相手がミスしてくれるなら自分達が汗水流して磨いてきた素晴らしい能力は関係なくなってしまいます。
同じ状況なら一回戦負けのチームでも勝てます。
相手が全国優勝というゴールを達成させてくれるのではなく、
自分達自身でゴールを達成できると自己評価している状態が、
エフィカシーが高いというのです。
これは実力云々の話ではなく、
心の状態です。
でもこのようなエフィカシーの高い状態で練習していたならば、
そのような意気込みで練習するならば、
戦略や戦術もそれなりのものになるはずですし、
実力もついてきます。
つまりエフィカシーを育み続けるのです。
育てた結果、
実力もみるみるついて試合で結果を残していくと、
さらにエフィカシーも上がってきます。
自分達は間違いなく強いんだと確信していくのです。
練習にも熱が入ります。
そして全国優勝してしまうのです。
余命や病名は他人の評価に過ぎない
では病気の話についても考えていきましょう。
あなたのゴールは病を克服することでしょうか?
それとも癌を克服し、
幸せな人生を歩むことでしょうか?
何れにしてもエフィカシーを高めていく必要があります。
それでは聞きますが、
余命宣告や病名を診断されて、
落ち込んだり不安になったり、
恐怖を感じたりするのはあなた自身の評価ですか?
全く違いますね。
心は現象にしかすぎないことを理解しているあなたは、
病名なんてものも存在しないことはわかりますよね。
ただの現象にしかすぎないのです。
癌細胞であれば少なからず誰でも持っています。
免疫機構がしっかり働いていれば、
ある程度癌が生まれては消え、
生まれては消えを繰り返しています。
そんな免役機構がしっかり働いている人にあなた癌細胞があるから癌だよ、
と言ったらバカでしょう?
それがある程度多くなったら「なになに癌」と勝手に他人にレッテルを貼られるのです。
なんてことしてくれるんですかね?
そんなんバカなことをしてくれる相手の言葉にとらわれる必要は全くこれっぽっちもないでしょう?
エフィカシーを高くするように心がけて、
今から取り組んでいけばいいんです。
過去は関係ありません。
レッテルは結局過去のあなたなのですから、
今から未来に向かってエフィカシー高く堂々と生きればいいのです。
気功は自然治癒力とエフィカシーを同時に高める
病気に対してコーチング理論を頭で理解するだけではまだ足りません。
体感としてしっかり五感で感じることが重要なのです。
だって実際に健康な体を体現しないといけないからです。
それを手助けしてくれるのが気功なのです。
気功では抽象的な概念である「氣」をしっかりと体で感じていきます。
張式気功では北斗七星の氣を体を振動させながら実際に五感で感じます。
頭で理解するのではなく体で北斗七星の氣を感じます。
これだけでも相当免疫力が上がるのですが、
さらにコーチング理論を組み合わせるとさらに効果的です。
病を克服し充実した人生を謳歌しているエフィカシーの高いゴールの氣を体感する
抽象的な氣の世界を体感できるようになると、
抽象的な達成したい目標やゴールの世界も体感できるようになります。
癌の方であれば、
病気のない自分が何をしたいか、
どういう人生を送っていたいか、
そのゴールに対して必ず達成すると確信するエフィカシーの高い世界を氣として感じるのです。
そうすると体は気功の実践で免疫力が上がって自然治癒力が向上しますし、
実際に気の感覚として肉体で臨場感たっぷりに感じているので、
心の状態はエフィカシーが高くなり、
どんどん健康に対する実力が上がります。
Yes,I am good !
病気に悩み苦しむ人のそばに、
「いつでもどんな時でも好転している」
と言ってくれる存在が誰か一人でもいたら、
どんなに嬉しいだとろうかと思います。
心強い存在がそばにいるだけでも救われることがあります。
私は医療の世界にはそのような存在が必要だと感じています。
そして気功師やコーチのような存在がその役割を果たしていきます。
それは行政や社会ができることではありません。
また期待するものでもありません。
隣近所に収穫した野菜をおすそ分けするように、
太陽の光が地球の隅々まで遍く照らすかのように、
月が欠けてはまた満ちていくかのように、
自然に伝えていくようなものです。
あなたが病気なら、
あなた自身があなたに優しさを伝え、
悩み苦しんでいる人がいたら「大丈夫だよ」と言える慈しみの心を伝える。
そしてエフィカシーを上げる。
気功とコーチングはあなたの病を克服するのに大いに役立つのです。
きっとあなたは大丈夫。