現代社会では、
家族間での悩みや仕事での悩み、
人間関係での悩みは尽きません。

中でもイライラやストレスなどは、
長期的にみると体にとっても決して良いものではありません。

ネガティブな感情とうまく折り合いをつけるにはどうすればいいのでしょうか。

気功の実践をしていく中で、
自然と精神衛生状態は自己管理できるようになります。

また施術を受けたことのある患者様も、
ストレスを感じにくくなる方もいらっしゃいます。

私自身が実践し、
効果があったものも含め、
ストレスや怒りなどのネガティブ感情への対処の仕方を伝えていきたいと思います。

そこでまずは、

  • ネガティブ感情の正体をしっかり分析し、理解する
  • 怒りやストレスの観察方法を学ぶ
  • ストレスや怒りが生まれない心の育て方を実践してみる
  • ネガティブ感情に対する考え方を根本的に覆してみる

という四つを紹介してみますので、
ご自分にあった方法で対処してみてください。

全てを理解できなくても、
何かピンとくるものがあればそのセクションだけでも読んで実践していただければと思います。

ではいってみましょう。

怒り・ストレス・ネガティブな感情の正体とは

心がネガティブ感情を生み出す

あなたが悩んでいる対象をよくよく観察してみると、
当たり前のことかもしれませんが、
イライラやストレスは心の問題です。

物理的にあなたの心が攻撃されてネガティブになっているわけではないのです。

包丁であなたの心を切り刻むことはできません。

それは心が実在していない証拠です。

心がどこにあるのですか?
と探してみても誰も指差して示すことは不可能です。

心は物理空間に存在するものではなく、
あくまでも情報的な存在です。

要するにネガティブ感情というのは心の空間での出来事です。

まずは心がネガティブ感情を生み出していることを認識します。

では心とは一体なんなのでしょうか?

心は常に変化していくもの

生まれてこのかた、
ずっとイライラしている人にお目にかかったことありますか?

私はありません。

怒る時もあれば、
機嫌がいい時もあり、
悲しんでいる時もあるのが人間です。

これは心が常に変化していることを意味しています。

心は固定的なものではないのです。

固定的でないコロコロと変わりゆく心にとらわれるのって馬鹿馬鹿しくありませんか?

 

まず最初の解決方法がこれです。

わざわざ悩むことではないのです。

誰もが罵倒を浴びせられれば機嫌が悪くなりますし、
差別されれば嫌な気持ちになります。

当然のことなのです。

一時的にネガティブな感情が生まれているだけであって、
必要だから生まれるだけであって、
どうってことないんです。

と理解できれば悩む必要は無くなってきます。

心ってこういうものなんだ、
と気づいたら悩みはバカバカしいものに変わります。

「いや、でもどうしてもネガティブな気持ちになりたくはないんだ」

という方は次の方法で心にアプローチしてみてください。

心の観察方法

心は「認識する働き」があるだけ

先ほど心は常に変化するものであると説明しました。

ここではもう少し詳しく心について分析していきましょう。

この記事を読みながらでもいいので鼻の頭を見てみてください。

実は鼻の頭は常に視界に入っています。

目を閉じない限り眼は鼻の頭を見ているにもかかわらず、
今言われないと気づけなかったはずです。

心は目なのでしょうか?

違いますね。

もし心が目ならば大変な情報が目に飛び込んでいるので心は大忙しです。

イライラしたりネガティブ感情になっている暇などないくらいです。

私は今、
あなたに鼻の頭を認識していただきました。

認識に上がらなければ、
鼻の頭の存在を知ることはなかったのです。

同じように、
イライラやネガティブ感情になってしまう対象が認識に上がってしまうから、
心が怒りの性質を帯びてしまうのです。

つまりネガティブ感情が生まれるには、
あなたにとって嫌な対象を認識にあげなければ生まれることはないということです。

少し難しい話になってきましたね。

ここで重要なことは、
心とは何かということです。

心は鼻ではありませんね。

耳でもなく、
目でもありません。

心とは「認識する働き」があるということを理解して欲しいのです。

心が認識した対象によって、
喜んだり、
悲しんだり、
怒ったり、
泣いたりするのです。

どう認識するかは変えられる

心が認識するための道具として使用しているのが、
視覚や聴覚や触覚などです。

脳はあくまでも認識したものに対しての情報を処理しているだけです。

このように心を分析してみると、
心とは「認識する働き」があるということがわかってきます。

ということは、
ネガティブ感情は、
心がある対象を認識した結果、
脳の情報処理として出力された現象であると気づきます。

ではネガティブ感情はどうすることもできないのでしょうか?

そんなことはありません。

物事に対してどう認識するかで変わります。

一つだけ例を出してみましょう。

不登校の子どもがいるとします。

学校で嫌な出来事があって、
門を見るだけでも嫌な記憶が蘇ってきます。

学校が楽しくてしょうがない子供にとっては、
むしろ校門を見るだけでワクワクした感情が生まれるかもしれません。

しかし、
不登校の子どもはそうではないのです。

ここで不登校の子どもに、
自宅でリラックスしていい気分の時に校門をイメージしてもらいます。

最初は少しストレスを感じるかもしれませんが、
校門は現実に目の前にあるわけではありません。

なので校門をイメージしても徐々にリラックスした状態を保つ練習をすることができます。

校門自体が子どもに危害を与えるわけではないし、
ストレスを感じる対象ではないと認識するようになります。

そうやって今度は実際に校門を見に行ってリラックスできるか挑戦してみる。

できたら校門を実際に触ってみる。

このように対象をどう認識するかは変えることによって、
結果的に情動が生まれることを抑えることができるのです。

脳科学的な説明をすると、
この作業は、
脳の中心に位置する情動を司る大脳辺縁系に対して、
脳の外側に位置する前頭前野をメインとして大脳皮質が介入しているのです。

我々人類は、
恐怖などの情動をうまく処理し、
工夫して生き延びる知恵を発見して歴史を歩んできました。

情動にとらわれることなく、
しっかりと物事を観察し、
抽象的な思考をすることで人類の歴史が発展してきました。

その能力は脈々と受け継がれていますので、
どう認識するかは訓練次第で変えられるのを理解していただきたいです。

リラックスして、
抽象的な思考を介入させるだけでもネガティブ感情が消えてしまうこともあります。

もしもあなたが、
イライラしてストレスがたまるような場面に遭遇したら、
ひとまずリラックスしましょう。

そしてありのままに出来事を観察していけばいいのです。

その結果自分の能力を上げて仕事に取り組むことで解決できるかもしれませんし、
怒っている相手を可哀想な人なんだな、
と解釈を変える手立てを打つかもしれません。

どんな出来事も、
リラックスして抽象度の高い思考を介入させる時間を設けることです。

ほとんどのネガティブ感情に対してかなりの効果が期待できます。

慈悲の心の育て方

もう一つネガティブ感情に対しての処方箋をご紹介します。

それは慈しみの心、
優しい心を育てる方法です。

すべての生命を慈しんでいる、
優しい心に、
ネガティブな感情が入り込む余地はありません。

母親が、
赤ちゃんに母乳を与えるときに、
お母さんがあれをしたいやらこれをしたいやらの欲にまみれていたり、
イライラしたネガティブな感情では、
赤ちゃんに安らぎを与えながら母乳を与えることはできません。

ここで言いたいことは、
慈悲の心にはネガティブ感情が入り込む余地がないということです。

また、
ネガティブな感情のときには、
慈悲の心は現れないということです。

ですから優しい慈しみの心を育てる必要があるのです。

私を含めた一切の生命が幸福でありますように、としっかり念じる

人の幸せを願うあまり、
自分の幸せをおろそかにしてしまう人がいるようですが、
それは他の生命にとっても迷惑な思考です。

それは成り立たないのです。

自分の幸せを犠牲にしないと幸せになれないとしたら、
誰も幸せになれないということです。

人を幸せにしたい時に、
自分が犠牲になるということは、
幸せにしてもらった人がまた次の人を幸せにするには、
またその人が犠牲を払わなければいけなくなり、
犠牲を払ってもらって幸せになった人がまた犠牲を払わなければいけなくなります。

はじめから論理がめちゃくちゃなのです。

どんな生命も幸せになりたいという気持ちはあります。

それは私もそうですし、
あなたも幸せになりたいのです。

その事実をしっかり確認して、
まずは「私が幸福でありますように」とはじめるべきです。

それから私以外の生命も同じように幸福を願っていることがわかってきます。

誰も不幸にはなりたくないのです。

ネガティブ感情よりはポジティブに生きていたいのです。

ですから、
私を含めた一切の生命が幸福になりますようにと願うことはとても素晴らしい心なのです。

正直な心で力強いのです。

その力強さが表れている時は、
ネガティブ感情が入る余地はありません。

生きとし生けるものが幸せでありますように

と何度も何度も念じていると、
徐々に心が安らぎを感じるようになります。

生きとし生けるものが幸せでありますように
生きとし生けるものが幸せでありますように
生きとし生けるものが幸せでありますように

と寝る前でも、
朝起きた時でも、
何か仕事に取り掛かる時でもいいので、
しっかり念じてみると、
心に大きなインパクトを与えることができます。

そうやって慈悲の心を育ててみてください。

これは抜群の効果が期待できます。

邪気すらも生命エネルギーに変換してみる

最後に気功でどのようにネガティブ感情に対処していくかをご紹介いたします。

養生気功として、
ぷるぷる気功を行う時には、
宇宙の氣を頭のてっぺんから取り入れ、
足の裏からネガティブな感情(邪気)を排出する、
というやり方があります。

この方法も確かに効果があるのですが、
どうしても体の中にネガティブなものがあるという無意識が働いてしまいます。

邪気の存在を認めてしまっているからには、
一生邪気からは離れられないのです。

しかしここで少し発想を変えるだけで、
邪気すらも生命エネルギーに変換させてしまうことが可能なのです。

ネガティブな感情であろうと、
ポジティブな感情であろうと、
どちらにしても生命としての反応です。

どちらもエネルギーなのです。

私たちが勝手にネガティブなエネルギーだと決めつけてしまっているだけであって、
元はただのエネルギーなのです。

気功は道教の修行の一つなので、
道教という宗教ということもできます。

道教は神道と似ているところがあって、
どんなものも神様にしてしまうところがあります。

道教の神様は太上老君ですが、
左側には釈迦如来、
右側には孔子が祀ってあります。

仏教や儒教が一体になっているのです。

神道でも山の神や土地の神、
宇宙の神から世界中の隅々のいたるところまで神様にしてしまう寛容さがあります。

気功にも何でもオッケー、
みたいなところがあって、
すべてを良しとする精神があります。

なのでネガティブ感情が起きたら、
「やったー!生命エネルギーもーっらい!」
とあっけらかんとした現象の捉え方をすると、
邪気は邪気でなくなります。

子供が電車で騒いでたら、
「子供のエネルギー吸収しちゃおうっと」
といった感じで生命エネルギーを充電します。

人によっては子供がはしゃいでいることを良しとしない人もいますよね。

捉え方次第で子供にもっとはしゃいでもらいたい、
と思うこともできます。

だってたくさんのエネルギーを貰えるわけですからね。

とってもラッキーです。

まとめ

様々な認識の仕方や現象の捉え方を説明してきましたが、
どの方法を実践するにしても、
リラックスが重要です。

あらゆる物事はリラックス次第でほとんどが解決できてきます。

もう少し気楽に生きてみてはいかがでしょうか。

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